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おいしい薄味コーヒーの入れ方 [日常日記]

朝のコーヒー沸かしが僕の仕事になって1年余りになる。この間、おいしいコーヒーの入れ方をネットで調べたり、本を読んだりして調べてみたが、本当のところがどうもよくわからない。お湯を3回に分けていれるだとか、5回がよいだとか、「の」の字を描かないといけないだとか、果ては「コピ・ルワック」という呪文を唱えると言うのまであり、迷信めいたものが多すぎるのだ。

私を含めた普通の人には、豆の種類だってそう簡単に味が違うと感じられない。簡単にコーヒーメーカーで入れてみても、そう不味いわけでもないし、うまいときにはうまいし、不味いときには不味い。多分、飲むときの気分・体調が一番味に効くのだろう。午後の少し疲れたときには、砂糖をいれたエスプレッソがうまいし、朝は薄めのコーヒーを、砂糖やミルクなどいれずに大量に飲みたい。

ところが、調べても「うすいコーヒーの淹れかた」は、あまり出てこない。原理的には、コーヒー豆の分量を少なくすれば薄いコーヒーになるのだが、どうもこうすると、私にもわかるくらい不味い。実験として、カップを5個用意して、淹れながら次々とドリップファネルを移して行き、淹れ始めから淹れ終わりまでの段階でどのように味が変わるかを試してみた。

結果から言えば、最初の部分が圧倒的にうまい。3つ目以降は、香りなどまったく無く、ただ苦く渋い味がほのかにするだけだ。4つ目くらいになると色さえ極端に薄いし、味はとても飲めたものではない。コーヒーが出がらしになるのは、案外早いものなのだ。豆の分量を少なくした場合は、これを全部混ぜ合わせて飲んでいることになる。だから薄いコーヒーは濃く淹れてお湯で割るのが良いことになる。

三回だの五回だのとうるさいお湯の入れ方だが、これも実験してみた。一気にお湯をいれて、コーヒーの粉をファネルの中で泳がすような淹れ方をやってみたら、やはり少し不味かった。おそらく、部分的に出がらしの豆ができてしまうせいだろう。コーヒー専門店のミルはでかいものが設置されている。小さなミルで挽くと、軸が弱くてぶれるから、粉の粒度にばらつきがでる。他よりちいさな粉は早く出がらしになるので、部分的な出がらしを作ってしまうということだろう。自分でミルを挽くコーヒー通がいるが、多分あまり効果はないはずだ。大きなミルで挽いた粉を買ってきたほうが良い。粉を買うときは賞味期限に注意すると良い。コーヒー豆の賞味期限はなんと2年に設定されているのだ。賞味期限が2年近くあるものを選べば、自分で挽くより良いはずだ。

一気に淹れるのが悪いとすると、逆に考えると、少しずつ淹れるのがよい事になる。豆に水分を含ませ、吸いきれないものが下に落ちていくという状況にする。お湯が素通りせず、一度は豆の中に含まれ、それから出て行くようにするのは、こうしないといけない。10回以上に分けて、常に豆があぶくで膨れるようにすることにしている。膨れがへこむ度にお湯を追加する。

こういった淹れ方をするにはお湯は熱いほうが良い。98度などということが言われているが迷信だろう。どっちみち、ファネルに入れたら冷えるのだから1度以内の精度で温度を保てるはずがない。沸騰したお湯を使ったほうが抽出効率を上げられる。エスプレッソでは圧力を高めて温度を100度以上に上げる工夫をしているくらいだ。

コーヒー粉にお湯を注ぐ前に、粉をスプーンで押さえつけて置くというのは効果があるようだ。粉には非常に細かい粒子も含まれていて、これが流れていくとフィルターが目つまりして、流れが悪くなる。結果的にお湯の入れすぎで粉が泳ぎ、出がらしの不味さが出てくる。びっしりと押さえつけてあると、細かい粒子が粗い粉に邪魔されてフィルターに行かないので目つまりが少ないようだ。まあ、少しのことではある。押さえつけておいたほうが、お湯を入れた時の膨れが大きく、気分が良い。

修業の甲斐あって、ひとかどのコーヒー沸かしになった気がする。何かにつけて厳しい我が配偶者も、「まずい」とは言わないのだからたいしたものだ。
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