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理想の旅は野宿で放浪 [旅行]

色々な旅のスタイルがある。僕の理想はテントを担いで放浪の旅に出ることだった。旅とは自由を求めることなのだ。決まったスケジュールをこなすのでは仕事のようなもので意味が無い。ずっと定年後の自由な旅を夢見ていた。しかし、定年を越えた今、僕は、重篤な病気持ちの年寄りになってしまっている。常に酸素ボンベがいるし、大きな荷物を持って歩くことなど望むべくもない。

それでも旅は、自由を求める気持ちと切り離すことはできない。 飛行機に乗ったり、船に乗ったり、ホテルに泊まったり、色々やってみて、一番自由なのは、やはり車の旅だと思う。重い荷物を持つ体力は要らず、スケジュールに縛られないからだ。ニュージーランドをキャンピングカーで巡ったのは楽しかった。酸素濃縮機や呼吸器は車にセットしたままだから設営も撤収も早い。でも、これを日本国内でやるのは無理そうだ。どこの町に行っても街中に必ずキャンプサイトがあるといった条件は、日本に全く無い。

キャンピングカーと言えども、どこでも泊まれるわけではなく、町から外れたキャンプ場とか、国道沿いなら道の駅で泊まらねばならない。探し回ったあげく不本意な所に泊まるというのが目に見えている。縛りが強いということではホテル泊以上かもしれない。もちろん、キャンピングカーでホテルに泊まってはいけないというルールがあるわけではないのだが、自分で縛りをかけてしまいそうな気がする。だから日本ではキャンピングカーは使わない。どうも、日本では乗用車にテントを積んで、ホテルに泊まったり、キャンプをしたり、両用で行くのが一番自由そうだ。

日本の電源つきキャンプ場は値段が高い。わざわざ人里離れたところまで行って7000円払うなら、そのお金で安いホテルに泊まるほうが、効率は良いし、寝心地は、はるかに良い。キャンプは、景色とか距離とか条件が揃った時だけにして基本はホテル・民宿といったところだろう。旅館も落ち着くのだが、食事が画一的なのが嫌だ。その点ペンションなどは、独自の工夫を凝らした食事を出してくれることが多い。地場の食材を手に入れて、自分たちで料理するのが一番うまい。だからキャンプは欠かせない。

キャンプにはテントがいるが、僕らは25年前の古いハウス型テントをいまだに使っている。最近のテントは全てドーム型でハウス型のものがない。いいかげん新しいものにしたいのだが、それが出来ない。ハウス型というのは、家の形をした骨組みの中にテントを吊り下げるものだ。骨組みの外側にフライシートをかぶせる。ドーム型よりも天井が高いから立ち上がれて居住性が良い。欠点は、骨組みが多く、うちのは鉄製だから重い。しかし、どうせ車で運ぶのだから重くてかさばっても構いはしない。組み立てにも時間がかかるが、まあ、せいぜい10分のことだ。ドーム型はグラスファイバーで軽く5分で組み立てられるが、5分の違いが問題になるとは思えない。

古いテントが決定的に良いところは、雨の日の撤収だ。もちろん無理に雨の日にキャンプしなくてもいいのだが、夜中に雨が降り出すこともよくある。フライシートとテントの間に大きな隙間があるから、テントが濡れることはない。ハウス型テントは、フライシートで自立しているから、テントを濡らさないままでたためる。人も濡れない。そのあと、フライシートをはずして、最後に骨組みを分解する。骨組みは濡れても拭けばいいだけだ。テントをはずした後のフライシートの下の空間は、色んな後片付けに便利だ。ドーム型テントの雨の中での撤収は、ずぶ濡れで、考えただけでも惨めだ。晴れの日専用のテントばかりと言うのもおかしなものだと思う。

いかんともしがたいのは、僕には電源がいることだ。本当は電源付きのキャンプなんて邪道の極みなのだが、酸素濃縮機と呼吸器はどうしても必要だから、テントに電源コードを引き込むしかない。邪道ついでに、寝心地を追求することにしている。キャンプには寝袋と決めてかかっている人もいるが、僕らは布団を持っていく。しっかり布団を敷けば、テントであろうとスイートルームと変わらない。5人用テントを2人で使うから、ゆったりと寝られる。これも車に積んで行くのだからこそ出来ることだ。

寒さに縮こまりながら、もう少し暖かくなった時の旅を夢見ている。体調の上がり下がりが実は一番の問題だ。体調悪化で入院したりすることにでもなれば、どんな計画も一瞬でつぶれる。そのため、自重して、出かけないでいる。インフルエンザの時期、人ごみは禁物だ。
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コメント 3

とこ爺

おらさんの行動的なことにいつも感服しています。最高齢期になり、私も、気ままな旅行がしたいと思っています。やはり車が最適です。でも、おらさんのようにテントは苦手です。車で出かけ、気に入ったところで民宿にでも泊まる位が限度です。でも、ふみさんが病を得て、彼女の体調に合わせるのが最優先です。酸素の使い方など参考になることがありましたらまた教えてください。
by とこ爺 (2016-03-02 08:56) 

おら

POCの情報は得にくいですね。「ハイサンソ」と「ケアサンソ」が日本で販売されているようですが、これらの会社にとって、患者は「お客さん」ではありません。機材を選んだり支払いをしたりするのはあくまでもお医者さんですから、患者には説明とか売り込みとかをしません。ホームページも「医療関係者ですか?」に「はい」と答えなければ見ることができません。下手に情報を流して、医療関係者に嫌がられるのを極端に恐れているのです。ふみさんが、もっと自由に動けるようにしてもらいたいですね。「軽い」という点では液体酸素が一番です。
by おら (2016-03-07 09:27) 

辻

紹介

コトタマ
by (2016-03-12 23:00) 

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