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年金倍増計画 [日常日記]

年金が心もとないことはとっくに知れ渡っているが、いざ自分が貰って見るといかにも少ない。国民年金部分も全部併せて、額面で月額22万円しかない。なんとか協会の調査では月額38万円なければ豊かな老後にならないそうだが、それには程遠い。

これでも上級といわれる職に勤続36年なのだから、多分少ないほうではないはずだ。他の人たちはどのように暮らしているのだろうかと思うが、考えてみたら退職金とか貯金とかがある。平均余命20年から言うと、2400万円の退職金なら毎月10万円使うことが出来る。

ところが、この方法は心理的に難しい。自分が何年生きるかはわからないので、だんだん貯金を減らして行く事が不安を煽り立てるからだ。だから38万円はいらないとわかっていても、「運用」を考えたくなる。運用にはリスクがあって、失敗したらどうなるかを十分考えなくてはならない。証券会社などは盛んに運用を勧めて、成功した場合の良さを強調するが、そううまくは行くはずがない。失敗しても食っていける人だけが「運用」を試みることが出来る。

僕の場合、いろいろと計算してみたが、家もあるので月22万円(実際は税金や介護保険が引かれる)でもなんとか暮らせる。昔は本とかの出費が多かったのだけれど、コンピュータを使うようになってこういった出費もなくなった。実際、インターネットと図書館があれば本を買う必要はまずない。ここまで進歩したコンピュータはもはや新型に買い換える必要もない。セキュリティー強化とやらで新型は使いにくいばかりだ。

よし、それでは「運用」して年金を倍増してやろう。

運用には株式投資とかいろいろあるが、素人がやって成功する確率は低い。株は基本的には、誰かがもうけた分だけ誰かが損する仕掛けだ。それで成功確率50%だと思ったらまちがいだ。多くの人は失敗して退場する。だから売り買いしている人たちはプロで,次のカモを手ぐすね引いて待っている。新参者が成功する確率は極めて低い。

それではプロに株式投資をやってもらう投資信託はどうかと言えば、これもやはりダメだ。株価の推移はプロであってても予測しがたい。投資信託の過去の実績を見ると多くは損失を出してしまっている。それでも運用会社はしっかり利益を取るのだから詐欺のようなものだ。

それなら自分で株式投資をしたほうがまだましだろう。十分研究すれば「アホな半数」から利益をむしりとる「賢い半数」になれないわけでもない。問題はどれくらい儲ければ良いかだ。当然ながら原資は多いほど利益は大きい。原資を減らしていかねば年金の替わりに使えない。使えばばそれだけ原資が少なくなるのだから、だんだん原資が少なくなる投資は難しい。貯金の食いつぶしと同じく心理問題の解決にはならない。いくら利益率が高くとも、資産は増えても可処分所得は増えないという結果になる。

見つけたのは毎月配分型の投資信託だ。しかも投資先は不動産になっている。つまり不動産を購入して賃貸で利益をあげるのだが、二段式になっており、不動産賃貸で利益を上げている投資法人に出資する投資信託だ。株の上下は予測不可能だが、プロならその法人の投資が成果を上げているかどうかはわかるはずだ。成果を上げている法人を選んで投資していくなら、大きなな損失はないだろう。

毎月配分型の不動産投資信託は意外と分配が良い。退職金の8割を信託すれば毎月20万円ほどにはなる勘定だから年金は倍増できる。これは未来永久に続くはずだし、受け取った分配金はまさに可処分所得になる。

そんなうまい話には落とし穴があるだろう。それも織り込み済みでこれに掛けてみようと思う。見たところ10年分くらいの配分原資があるようだから、悪く行っても、配分金総額は原資に値する。つまり資産を可処分所得に返還するようなもので、それならそれで良いと考えよう。完全に失敗すれば退職金が半分になるがそれは覚悟しておこう。なんとか暮らしていけるし、退職金は2割だったと思えば良い



------------<追記>---------------
投資してすぐ、月が変わったら早速分配金が振り込まれた。これはいいと思ったのだが、翌月には分配金が2割方減額されると発表があった。それだけではない。分配金が減ると、人気がなくなり、信託口の価格そのものも下がるのだ。資産価値としては一挙に300万円の損失になった。証券会社の人が謝りに来た。

しかし、原資を食いつぶすという形で毎月の振込みは続く。事前に調べたように、ファンドは資金を持っており、このまま原資を食いつぶしていっても30年は持つのだから、僕が生きている間は振込みは続くはずだ。運営がうまく行かなければ、また減額はされると覚悟しておこう。僕が年をとれば、アクティビティーは減って、消費もすくなくなるはずだ。

1年半後、円安が起こった。国外不動産だから円建てではすこし値上がりになった。元にもどるほどではないが、これまでに受け取った分配金を入れるとかなりのプラスになっている。僕にとって資産の増減は問題ではない。毎月の分配が死ぬまで続いてくれればそれでいいいのだ。年金の方も減ったので、原稿料とかのアルバイトをあわせれば、今のところ年金倍増にはなっている。ありがたいことだ。

------------<さらに追記>---------------
4年が経過したが、毎月の振り込みは変わりなく続いている。運用には波があるらしく、赤字の月もあって、そんなときには原資を取り崩して分配する。だから資産の中の原資部分はじわじわと減って来ている。しかし総資産はそんなにも減っていない。もともと貯金して取り崩して行くつもりのものだから、資産が減っていくのは問題でない。分配金が続いてくれればそれでいい。

これまでに受け取った分配金の総額を計算してみると、出資金の半額くらいになる。資産価値の減少は2割位だから、まあ、得をしたことにはなる。ありがたいのは、資産価値とはかかわりなく分配が続くと期待できることだ。もし、貯金してそこから取り崩していたら、今頃貯金が半額になって不安を感じていたにちがいない。


----------<さらに、さらに、追記>-----------------
5年目、円高に振れたのが原因らしく外国不動産の運用益は下がったらしい。また減配の発表があった。当初の半額にまでなってしまった。もはや年金倍増計画ではなく年金ちょい増し計画になっている。しかし、今までに受け取った分配金の合計と現存価格を合わせると損をしているわけではない。もともと年金だけで生活して、倍増計画は旅行などの余裕資金だったのだから、年とともにアクティビティーが下がってきて必要性も減ってきている。まあ、想定済みの減益だと考えてよい。
ただ考学のためにファンドのトリックだけは指摘しておこう。今も高配当が続いていることになっている。分配金は半分になったが、資産も半分になったので配当率は維持されているのだ。
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