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3000歩歩く [日常生活]

以前にも書いたことがあるが、僕は日課として万歩計で3000歩を歩くことにしている。病院に行ったり、研究室に顔を出したり、植物園や図書館に行って歩くこともあるから、自然に記録される歩数もある。実際、東京に出かけたりすれば、駅構内の歩行だけでも軽く5000歩になったりする。通勤だけで一日1万歩の人も珍しくない。

だから僕の目標が3000歩だと言うと低い目標だと笑われる。しかし、何もしない日には結構な課題だ。一歩一秒とすれば50分くらいも歩き続けることになる。実際にはズルがあって、トイレに行ったり、家の中でも歩くし、万歩計は体をゆすっただけでも数えるから、2200歩が実質の歩行努力ということになる。それでも歩行時間は40分くらいになる。

ここでまた僕はズルをする。暑さ寒さをさけて歩行はもっぱら室内だ。スーパーマーケットかショッピングセンターを買い物もせずに歩くのが常態化している。連れ合いは買い物が大好きなので、喜んで付き合ってくれる。最近はバランス感覚が悪く、転倒して骨折も経験しているから、凸凹のある外道は避けたいという気持ちもある。室内の完全にフラットな床面は戸外の道に比べてかなり歩きやすい。

目標というのはこだわりが必要である。3000歩と決めたら何が何でも3000歩を目指す。寝る前になって3000歩に達していなければ、夜中に歩きに行く事がしばしばある。スーパーが最近は夜中までやっているのがありがたい。スーパーまでは車で行くのだが、本末転倒などということを考えてはいけない。

売り場歩きでは景色を楽しむということは出来ない。代わりに社会観察をする。スーパーで買い物をする人にはそれぞれの物語が読み取れる。夜にハイヒールを履いて買い物をしている女性をみれば、会社で働き、その帰りに買い物をしているとわかる。毎日が時間との格闘だろう。茶髪・ピアスのお兄さんが小さな子供を連れていることがある。ここに至るには、かなりの物語があったに違いない。

意外に多いのは、背広を着た中年男性だ。単身赴任だろうが、まともに食えているのだろうか。日本の大企業エンジニアは半数が単身赴任だという。工場で開発を担当し、子供が高校生などになって動きにくいころに、少し偉くなって本社勤務になったりするからだ。しかし、このあたりは東京には少し距離がある。研究者が主体の街なのに、単身赴任とはどういったことなのだろう。通産省系・宇宙系は最近民間からの出向が多いというから、そのせいなのだろうか。

そんなことを観察しながら歩くので退屈はしない。しかし、翻って僕はどのように映っているのだろうかと思うことが時々ある。老夫婦が連れ立ってという、ほほえましい光景がみられるのは大抵午前中である。独居老人も出没するのは夕方までだ。夜中の客は独身サラリーマンとか学生とかほとんどが若い人だ。酸素ボンベを背負い、杖を突いた老人が夜中にスーパーマーケットをうろついている光景は奇異だろうとは思う。
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