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酸素メガネ 遠近両用メガネ二度買いの法則 [日常生活]

僕は、「遠近両用メガネは二度買うの法則」を提唱している。まあ、これは、マーフィーの法則に類するものかも知れない。近視の人が年を取って、近くが見えにくくなると眼鏡を頻繁に掛けたりはずしたりする面倒なことになる。解決策として遠近両用メガネを買う。聞いて見ると、ほとんどの人が遠近両用メガネを2度買っている。必ず、買い換えるのである。

近視には適正なレンズがあり、度を合わせないと役に立たない。度を合わせるというのは、無限遠点にある光源が網膜に集中するように焦点距離を調節すると言うことだ。何が適正なのかは、はっきりしている。しかし、遠視に適正な度というのは無い。どの距離まで焦点を合わせるかというだけのことだからだ。近くに焦点が合わず、離して見る必要が生じるのが遠視だ。離して見ると小さいから読みにくいのは当然だろう。眼鏡で近くまで見えるようにすると、大きく見えるから当然見やすい。度は、強いほど良く見えるのだ。極端にはすぐそばで見る虫眼鏡になる。

どうして遠視の度を決めるかというと、差し支えなく見える範囲のなるべく低い度ということになる。これが曲者である。眼鏡店の照明というのは、メガネを掛けたときによく見えるという感想を与えるために、極端に明るくしてある。見え方を試す新聞は、はっきりした活字の見やすい新聞を用意してある。実際に使う環境は、もっと暗いことが多いし、文庫本の活字はもっと小さい。自分の老化を認めたくないささやかな抵抗心理もあいまって、必ず、実際に必要な度よりも軽いものを選んでしまうことになるのだ。

これは眼鏡店による一種の陰謀である。もう少し老眼の度を強めておいたほうが良いなどとアドバイスは絶対しない。お客さんが、もう一度買いにくることを、ひそかに期待している。眼鏡を持ち帰ってしばらく使って見ると、近くを見るときの度をもう少し上げておいたほうが良かったと後悔する。自分が選んだ結果なのだから、文句の付けようがない。黙って、眼鏡を買いなおすことになるしかないのだ。

眼鏡自体はよく出来ている。眼鏡を掛けたり外したりの煩わしさから解放されて快適なのだが、それは、2度目に買ってからの事だ。

僕は、単に二度買いをするのが癪だから、これに便乗して「酸素メガネ」を買った。メガネの「つる」がパイプになっていて、鼻パッドの両側から、細いチューブで鼻の穴に酸素を持ってくるものだ。カニューラが目立たないようできるから、外見を気にする人が使っているようだ。

僕は、特に外見を気にすることは無いのだが、補聴器のために必要かと思ったから買った。補聴器も軽度のうちは、耳の穴に入れてしまうタイプのものが使えるが、性能的には耳掛け型のほうが優れている。RICと言われる本体は耳に掛けて小さなスピーカーだけを耳の穴に入れるものが最近の流行だ。メガネとカニューラと補聴器の3つを耳に掛けるのは厳しい。だから、この酸素メガネを使って見ることにした。

メーカーは「さわやか眼鏡」などといった安直極まりないネーミングをしているが、いかにも老人っぽくて嫌だ。使いそうな人は、そう多くないから、デザインチョイスはほとんど無い。僕はもっとレンズが大きなタイプが好きなのだが、仕方がない。買ったフレームを眼鏡屋さんに持ち込んでレンズを付けてもらうことになる。眼鏡屋さんでは扱っていない。

普通のメガネより、パイプになっている分だけ硬いから、顔の形に合わせた調整など出来ない。耳が痛いのは慣れるしかない。使ってみて初めてわかる不具合もあった。鼻をかんだり、目薬を付けたりは、当然不便だ。近くを見るときの度は、しっかり高めておかないと、酸素チューブが付いているから、ちょっと外して近くを見るなどということは出来ない。一番困るのは風呂だろう。メガネを外したら酸素まで外れてしまう。温泉に行くときには、別にカニューラを一本用意しておく必要がある。

とはいえ、近くも見えることになったメガネはやはり快適ではある。公然使用は25日からになる。「サンタさんへ、よく見えるメガネが欲しいです。」と書いて壁に貼ってあるからだ。今年一年、僕がよい子だったかどうか、孫達のチェックがある。
-------------------------- 追記 ----------------------------
チューブで出来たつる部分の固さが問題だったが、結局曲げられた。通常の眼鏡よりもかなり固いのだが、力を入れれば曲げられ、折れたりすることはない。なんとか顔の形にあわせられた。外見上だけでなく、カニューラより顔周りのうっとうしさが少なく快適となった。慣れてくると、鼻をかんだり、目薬をつけたりするのは、眼鏡を上にずらしてやることができて、この不便さは感じなくなった。しかし、風呂は相変わらずで、入ろうとして気がつき、裸でカニューラを取りに行くことがしばしばだ。

この眼鏡の値段が高い理由の一つに、折り曲げ部分のジョイントがある。折りたたみを広げれば、ぴったりとチューブがつながる仕掛けだが、実はこれは必要ない。酸素がつながっているのだから、眼鏡をはずしてポケットに入れるなどという事はありえない。この複雑な機構を省略すれば、ずっと安く出来るのにと思う。
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