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パルスオキシメータの発明 [療養]

パルスオキシメータと言うのは、肺の働きをチェックできる小さくて便利な測定器。指先を突っ込むだけでSPO2(酸素飽和度)を測定できてしまう。

肺から取り込まれた酸素は、血液が体中に運搬して廻る。血液が、目いっぱい酸素を運んでいるかどうかの度合いがSPO2なのだ。肺の働きが良ければ、血液は100%酸素を受け取る。しかし、肺の働きが悪ければ血液は十分な酸素を受け取れず%数値は下がってくる。一部の血液は酸素を受け取れずに体を廻ることになる。

血液を取り出して分析すれば、もちろんどれだけ酸素が含まれているかは、わかる。しかし、これを単に指先を突っ込むだけで測れてしまうと言うのは驚異だ。血液を分析するのも簡単ではない。普通の血液検査のように、静脈血ではだめで、皮膚から深いところにある動脈血でなくてはならない。戻りの血液は、もう酸素を手放したあとだからだ。動脈は圧力が高いので、下手に採血すると血が止まらなくなるから、看護師では出来ない。動脈採血は医師がやることになっている。

こんなに大変な酸素飽和度を簡単に計る仕掛けを1974年に発明したのは、日本光電工業という小さな会社の青柳卓雄さんと岸道男だそうだ。製品化した最初はミノルタカメラだ。パルスオキシメータという命名はミノルタのものだ。

赤血球に含まれるヘモクロビンが肺で酸素と結合して、体のあちことで酸素を手放す。酸素と結合した状態のヘモクロビンは赤い色であり、酸素を手放すと黒味を帯びる。だから、手の指に光を通せば、この色の違いがわかるということになる。

とは言うものの、指には肉も皮もあるし、血液だって静脈血と動脈血がある。強い光にすかして見たって、血管すらはっきりと見えない。普通に考えて、指の外から色の違いなんて見えるはずがない。

これを見えるようにしたと言うのがこの発明の素晴らしいところだ。LEDで光を当てて、指の反対側に置いた受光素子で光の強さを電気信号に変える。電気信号は、時間的に変化しない部分を差引いてしまう事が出来る。つまり、心臓のパルスに従って変化する成分だけを取り出して増幅するのだ。周波数範囲を限定すれば、非常に高い増幅度にすることが出来る。目に見えないような色の変化を十分取り出せるのだ。

肉や内皮にも似た様な光はあるし、静脈血にも酸素を持たないヘモクロビンはあるのだが、これはパルス変化しない。酸素を持ったヘモクロビンの波長に対応する光と、酸素を持たないヘモクロビンの波長に対応する光について、心臓の鼓動のようなパルスになる信号で比較すれば、それぞれの比が求まる。これで都合よく、動脈血の酸素飽和度が求まる。

パルスオキシメータでは、脈拍数も同時に計れる。それは、パルスに同期した信号を探すからだ。デジタル表示でしっかりと数値が出て、体調が一目で分かるのは実にありがたい。呼吸障害がある人の必須アイテムになっている。

僕の場合、静止して酸素を吸っておれば、SPO2は96%なのだが、少し動くと、すぐに70%に下がってしまう。動いた後、静止すると却って数値が低くなったりする。酸素運搬量は、脈拍にもよるので動きはなかなか複雑だ。

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Tadalafilo

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by Tadalafilo (2018-04-15 05:14) 

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