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酸素を担いで石垣島(1)----酸素の準備 [旅行]

寒さもたけなわ。しかし、引っ込んでばかりもおられない。旅に出よう。自由に歩ける時間も限られているから、本を読むのはあとまわしだ。寸暇を惜しんで遊ぶというのも変な話だが、幸い体調は悪くない。暖かい所に旅行すべきだろう。沖縄、辺野古に行って現地の皆さんを激励するべき時期かとは思ったが沖縄には前に行っている。もっと南の石垣島を目指すことになった。

石垣島まではそれなりに遠い。だから飛行機代も安くは無い。韓国のほうが近いのだからこれは仕方がないだろう。安い切符を探すとツアーの方がはるかに安いことがわかった。2泊4食付で、島巡りや琉球舞踊のアトラクションまで付いて飛行機代より安いとは、いったいどういうことだろう。

酸素の問題もあるので、自由が効かないツアーは苦手で、これまで利用したことがない。しかし、実質、団体行動は一日だけだから、これなら問題ないだろう。「酸素がいる人だと航空会社に伝えておいてね」とコメントしてネットで申し込んだ。といっても、旅行社が酸素吸入の面倒を見てくれるわけではない。こちらから航空会社に連絡を取らなくてはならない。日本の航空会社は障害者に親切で専用の電話受け付けもあるし、日本語も通じるから楽なものだ。

ホームページから書式をダウンロードして必要事項を書き込む。これはMEDIFと呼ばれる各国航空会社共通の書式なのだが、日本語で書いてある。本当は医者が書くものだが、こちらで書いて、診察のときに「ちょっとサインしてください」とお願いすると良い。妙に診断書などというと事務に回されて、時間もお金もかかってしまうことになる。日付が出発の二週間以内でなければならないことには要注意で、あらかじめ診察日を調整しておく必要がある。出発の3日以上前にFAXして確認してもらい、現本は出発当日持参する。

機内に持ち込むボンベは、「容器証明(検査済み証)」を付けたちょっと特別なものでなければならないから酸素屋さんに準備してもらう。僕の場合はPOC(携帯用酸素濃縮機)を使うので、機内でボンベはいらないから少し楽だ。しかし、ツアー2日目は、朝から晩まで盛り沢山で6時間のバッテリーで持たないことは確実だ。個人旅行なら、途中でヘタって充電もできるがツアーでは、そうも行かない。現地で酸素ボンベを手に入れなければならない。

日本南端の孤島だ。うまく酸素が手に入るだろうか。酸素会社に連絡してみたら、いとも簡単に「いいですよ、手配しときます」と答えが返ってきた。ホテルに届けておいてくれるということだった。うちの酸素屋さんもなかなかのものだ。そう思っていたら、出発近くになってメールが来た。「宅急便で断られてしまいました。」だとおっ!。

あたりまえだ。どこの運送業者も運送約款にはっきりと、「危険物、高圧ガスは運びません」と書いている。宅急便で送れるくらいなら酸素屋さんに頼んだりしなくても、他の荷物と一緒に送ってしまうよ。どうせ、呼吸器(NPPV/CPAP)なんかも必要なんだから。

どうも宅急便は運送約款を無視して引き受けることもあるらしい。トラックなら「高圧ガス」の標識をつけて、免許をもった取り扱い主任者の監督のもとに運べないこともないが、宅急便がそんな事をしているとは思われない。これは法律違反だ。島の場合、航空機は絶対に受け付けないから難しい。

いざとなったら、途中でツアーからは離脱するつもりでいたからそれほどには動じないのだが、「いまさら、どうしてくれる」と少しごねてみた。石垣島にも在宅酸素の人はいるはずだから、会社は違っても、少し酸素をわけてもらう事くらいできそうな気がする。

結果的には、那覇の支店から、船便で送ることができたらしい。なんとかなるという連絡が入った。出発の4日前のことだ。石垣島の病院に連絡してみるとか、石垣市の障害福祉課に連絡してみるとか、この際、他の人にも参考になるようなことをやってみようかと思っていたのだが、通常の酸素屋さんとのやりとりで収まってしまった。さて、旅行の準備をしなくてはならない。
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